ラドン温泉でガン死亡減少!低放射線ホルミシスの真髄とは?
吉野です。こんにちは。それにしても暖かくなったり寒くなったり、晴れたり雪が降ったりと、目まぐるしく天候が変わりますね。東京では3月1日に、20℃以上まで気温が急上昇しましたが、一方で北海道や東北などでは、3月としては異例なほどの暴風雪に見舞われました。
今年に限らず、春先の2月から3月にかけては、秋と並び一年で最も寒暖差の大きい季節です。季節外れの寒さや大雪となる事がある一方、初夏並みの高温となる事もあります。そういう気温や天候の大きな変化の影響のため、体調を崩す人が多いのも今の時期です。
蒲田よしのクリニックに於いても、流行りの風邪やインフルエンザ、流行期に入った花粉症などの方に混じって、急な天候や気温の変化にも影響され、体調を崩す方の来院が目立ってきました。とりわけ急に暖かくなった3月1日には、「妙に生暖かくて体がだるい」などと訴え、マイヤーズカクテルなどの点滴を受ける方もおられました。
さて本題に入ります。2月17日のブログで、風邪やインフルエンザの予防、体の怠さや痛みの緩和など様々な体調不良の改善に威力を発揮する「ラドン」に関し、その有効性や安全性の高さ、いわゆる「低放射線ホルミシス効果」についてご説明しました。
ホルミシス効果とは、ごく低線量の放射線を、時間をかけてゆっくり浴びると、体にとっては全く無害で、むしろ逆に健康上のメリットを得られる、という現象を意味します。放射線というと怖い印象もありますが、程よい量をじっくり浴びれば、体にとても優しいのです。
そのようなホルミシス効果は、日常生活を送っている我々とは縁遠い存在なのかというと、決してそんな事はありません。実は我々は日々、このホルミシス効果の恩恵を受けています。これを証明する事例は山ほどあるのですが、比較的わかりやすい例からご説明しましょう。
日本は温泉国であり、夥しい数の温泉が全国に分布していますが、その中で少数ながら「ラドン温泉」が点在しています。ラドン温泉は文字通りラドンが主成分の温泉ですが、そこはホルミシス効果を存分に味わう事の出来る場となっています。
有名なラドン温泉の一つに、鳥取県の「三朝温泉」があります。三朝温泉はガンを始め難病の方々、様々な体調不良の方が全国から集まっていますが、温泉街の近くに岡山大学の付属病院分院があり、ラドンを用いた診療と研究が行なわれています。
その岡山大学の研究の一つに、三朝温泉のある三朝町の住民のがん死亡率を調べたものがあります。全国平均を1とした三朝町住民のがん死亡率は男性で0.54、女性で0.46と著しく低く、周辺地域の住民のがん死亡率(男性0.85 女性0.77)に比べても低かった、という結果が得られました。とりわけ肺がんの死亡率に関しては、男性0.48、女性0.19と、極めて低い値となりました。
このように、ラドン濃度が高い三朝町の住民で、がんの死亡率が全国平均や周辺地域よりも明らかに低いという結果は、専門家の間でも驚きをもって受け止められました。がんだけでなく、三朝町では心臓病や脳卒中などの重症疾患、糖尿病や高血圧などの生活習慣病も、罹患率が低い傾向がある、との報告もありました。
三朝温泉は、がんを始めとした難しい病気の方が全国から集まりますが、そのお膝元に暮らしている住人が、四六時中ラドンを浴びているために、期せずしてホルミシス効果を享受していた、という事になります。これは三朝温泉に限らず、秋田県の玉川温泉、北海道の二股ラジウム温泉、山梨県の増富温泉など、全国のラドン温泉に於いて、大なり小なり認められる傾向です。
もう一つ、ホルミシス効果を実証した事例をご紹介します。それは宇宙飛行士の放射線被曝に関する研究です。宇宙では地上に比べ、多量の「宇宙放射線」を浴びる事になりますが、宇宙飛行士の健康には悪影響がないのでしょうか。
詳細は後日お話ししますが、結論から言うと、宇宙飛行士は不健康などころか、むしろ一般人よりも健康度が高い事が判明したのです・・(続く)