多忙をきわめる日々が続いたため、うっかり忘れていましたが、ちょうど1年前の11月7日付けFacebook「開業9年を迎えました・・」という自身の記事を見て、蒲田よしのクリニックの開業から10年が経過した事を思い出しました。
2020年11月7日・開業9年コラム(Facebook)
この開業10年という節目の時に臨んで、皆様のご支援ご愛顧に感謝申し上げます。
開業後まもなくは様々な点で不安定な状況が続きましたが、多くの方々のご助力とご評価を得て、クリニックは着実に成長、進化を遂げ、患者さんの「自然治癒力」を活かした医療を日々提供しております。
私は10数年前までの病院勤務医時代から「薬漬け医療」に疑問と危機感を持ち、クリニック開業当初より「ラドン温浴」を主体として、できるだけ薬を使わない治療を心がけてきました。
そして患者さんなどの要望に応える形でプラセンタ注射、各種の点滴療法、オーソモレキュラー栄養療法などを取り入れて、複合的な観点で診療を行なってきました。
患者さんで最も多いのは40~50代女性の「更年期障害」です。ホットフラッシュや動悸、イライラ感などの症状に悩む女性が次々と訪れ、プラセンタ注射や栄養療法などによって、軒並み劇的な改善をみせております。
ここ数年で急速に増えたのが、20~30代を主体とする「ウツなどメンタル不調」です。仕事や職場のストレスによってウツなどの症状に見舞われた方々が多数やってきましたが、やはり栄養療法などによって多くは順調に回復して職場復帰、社会復帰を果たしております。
ここ数年に於けるクリニックの近況と今後の方向性に関し、直近では雑誌「統合医療でガンに克つ」11月号のコラムで記述しました。
「統合医療でガンに克つ」11月号コラム(2021年10月27日Facebookより)
クリニックに毎日のようにやって来るメンタル不調の患者に対して診療を行ない、現場復帰を支援するのと並行し、企業組織そのものに対して「ウツを出さない」体質へと変革を促すようなコンサルティング事業にも注力しております。
すなわち、企業を人体にたとえた場合、不調に陥った個々の社員を治療して職場復帰させる事は「対症療法」の域を出ません。それに対して、企業組織そのものを不調の社員を出さない体質へと改革する事は、いわば「根治療法」と言えるのではないでしょうか。
人間にとって病気の「予防」が大切なのと同様に、企業組織に於いても不調者を出さない「予防」のための取り組みが不可欠なのです。
そして今年に入り続発しているのが、新型コロナ蔓延に伴い多発している「コロナ後遺症」です。コロナ感染のあと倦怠感や味覚・嗅覚障害、自律神経失調などの体調不良が遷延し、生活や仕事に重大な支障を来たしている方々がたいへん多いのです。
そこで2021年9月から「コロナ後遺症外来」を立ち上げました。
コロナ後遺症は「原因不明で治療法もない」などという主張が目立ちますが、決してそんな事はありません。
20年近く前のSARS流行時に多発した、一種のウイルス感染後遺症であるME/CSF(筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群)と共通した病態が指摘されており、免疫異常を伴う自律神経失調症状および微小血栓などが関係しているとされています。
当院では自律神経など神経機能の安定、免疫異常と炎症の制御、抗血栓、抗酸化などを指標として、栄養療法や点滴療法、プラセンタ注射、ラドン温浴、漢方療法などを駆使して、コロナ後遺症やワクチン副反応などに対して、診療に果敢に取り組んでおります。
今回の新型コロナ蔓延やコロナ後遺症、それにワクチン副反応などの問題を俯瞰すると、現代日本に於ける「医療の問題点と限界」が浮き彫りになってきます。それについては後日、詳しくお話したいと思います・・(続く)
蒲田よしのクリニック