慢性疲労症候群「ビタミンD補充療法」臨床研究・登録期間延長のご案内
コロナウイルス感染後またはコロナワクチン接種後の筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群(ME/CFS)に対するビタミンD補充療法の臨床研究が2024年12月から開始となり、患者登録期間がこの2月末で終了となる予定でしたが、諸般の事情により3月末まで延長となることが決まりましたので、ここに謹んでご報告いたします。
改めて現状をみると、コロナ感染後やワクチン接種後のME/CFSに於いては、強い全身倦怠感、ブレインフォグ、記憶力低下、ウツ症状、不眠、めまい、シビレ、全身の筋肉痛や関節痛、歩行障害など多彩かつ複雑な症状に見舞われ、しかもそれが長期にわたり、仕事や生活などに重大な支障をきたす事例が少なくありません。
ME/CFSは病院での諸検査でも原因がわからず、治療法もないとされてきましたが、ここ数年は急速に世界中で研究が進み、病態が少しずつ明らかとなってきました。有効な治療法が幾つも見つかり、一部は臨床研究で有効性が実証されました。そうした中で有効性など評価の特に高い治療法の一つが「ビタミンD補充療法」です。
私も理事を務める一般社団法人「ワクチン問題研究会(JSVRC)」では、会員医師が自院に於ける28例のコロナワクチン接種後ME/CFS症例に対し、ビタミンD補充療法を施行したところ、殆んどの症例でビタミンD血中濃度の上昇およびME/CFS症状数の明らかな減少が認められ、ビタミンD補充療法の有効性が示唆されました。
この医師の臨床知見を先行研究と位置付け、このようなME/CFSに対するビタミンD補充療法の有効性を広く実証するために、JSVRCでは2024年12月から全国5施設が参加する多施設共同研究を開始しました。対象疾患はコロナ感染後またはワクチン接種後のME/CFS症例で、ビタミンD血中濃度が基準より低値である患者です。
臨床研究では登録された患者をランダムに「試験治療群」と「対照群」という2群に分け、各々プロトコールに従って6か月間にわたり治療を実施します。両群ともに治療用ビタミンD製剤を内服しますが、試験治療群ではそれに加え指定されたビタミンDサプリメントも併用し、両群間で症状改善の程度を比較、統計処理します。
臨床研究の概要は公開されており、以下の公式サイトが閲覧可能です。
https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs041240135?fbclid=IwY2xjawHurr1leHRuA2FlbQ[…]WGgMwYFgN8xucqY7WAR4BG1nQ41wQwOMTg_aem_-w2J9ZHFdzUX8cxi2ZCKdw
(臨床研究の詳細情報 臨床研究等提出・公開システム)
クラウドファンディングも開始となり、多くの方々からのご支援を頂いております。
https://congrant.com/project/jsvrc/14267?fbclid=IwY2xjawHuuYNleHRuA2FlbQIxMAABHX07Z[…]7wlM3C8Ja0ui8ZjDyTQDRBtTPH62_cMNjxQ_aem_pIAPs2WWBbvw27dzdoMHaA
(Congrantクラウドファンディング)
患者登録数の目標は90例で、2月半ば過ぎの段階で70例まで伸ばしてきましたが、統計的に有意差のある有効性を実証するためには、少しでも対象症例数が多い方が良いという判断に至り、ここに登録期間の延長を決定しました。登録期限は1ヵ月延長し3月31日です。改めまして、皆様のご理解ご協力をお願いしたいと存じます。
概ね以下に列記するような症状が幾つか存在すれば、ME/CFSの可能性が高くなります。
ME/CFSの症状(抜粋)
倦怠感 めまい 頭痛 筋肉痛・関節痛 集中力・記憶力の低下 気力の低下 ブレインフォグ 不安感 憂うつ感 不眠 しびれ 動悸 冷え・のぼせ 立ちくらみ 音や光への過敏 風邪をひきやすい・・等々
新型コロナ罹患後あるいは新型コロナワクチン接種後に、以上のような症状が複数あるような方は、ME/CFSに対する臨床試験に参加できる可能性がありますので、蒲田よしのクリニックまでご連絡いただければ幸いです。分かりにくい点もしくは疑問点などがありましたら、あわせてご連絡を宜しくお願い致します。
蒲田よしのクリニック院長
吉野 真人 (メルアド)yaesu.yoshino@gmail.com
うつゼロドットコム YouTubeページ
https://www.youtube.com/@%E3%81%86%E3%81%A4%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%83%89%E