ニンニクは小粒でもピリリ・・大人気「ニンニク注射」真の姿
吉野です。こんにちは。本日はまた急に寒くなりましたね。これから3月にかけては「三寒四温」とも言われ、寒暖の差が一年で最も大きい時期の一つです。春のような温かい日の翌日に、一転して真冬のような寒さに見舞われたりします。そのために体調を崩す人も多くなる傾向があります。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さてオリンピックの熱戦が連日のように続いており、またもや日本人選手による金メダルの朗報が入ってきました。スピードスケート女子の団体戦「パシュート」です。
この競技はレベルの高いチームプレーが要求されますが、日本チームは実に息の合った滑りを見せ、強豪のオランダなどを下しました。私は普段あまりスケート競技を見る機会もありませんが、見事に動きの揃った3人の滑りに、とても強い感動を覚えました。
それにしても今回のオリンピックでは、「寝不足」となっている人が少ないように見受けられます。すなわち連日のように徹夜でオリンピック中継を見ている結果、寝不足とひどい眠気に襲われている人が、いつものオリンピックよりも少ないのです。
それは開催地がお隣の韓国であるため時差が小さく、日本時間の真夜中に競技が行われないためです。そのため夜に帰宅後は既に競技が殆んど終わってしまっていますが、結果的に徹夜でテレビ観戦することはなくなります。物足りないという方もおられるでしょうが、反面で健康的ではありますね。
さて今回は比較的少数の「観戦疲れ」の方、あるいは流行中の風邪、インフルエンザの方も含め、注射や点滴を希望して医療機関を受診する方が、相変わらず少なくありません。
蒲田よしのクリニックに於いても、ニンニク注射やマイヤーズカクテルなどのビタミン点滴、グルタチオンなどの解毒系点滴を希望する方が、最近また増えてきました。常連の患者さんによる紹介の他、当院のホームページを閲覧して来院する方が目立ちます。
「ニンニク注射」という名称はたいへん有名であり、我々がしばしば驚かされる程です。というのは、ホームページを閲覧して来院する方のうち、ニンニク注射を希望して、或いは関心を持って来られる方がとても多いのです。つまり「ニンニク注射」と地域名などをキーワード入力し、施行しているクリニックを探す、という訳です。
そのような方々に「ニンニク注射は、どうやって知ったのですか」と尋ねると、「知り合いの人に勧められた」とか「以前、他のクリニックで受けた事がある」あるいは「疲れの取れる注射を探していたら、見つかった」などという答えが返ってきます。何故このように、ニンニク注射が多くの人に知られているのでしょうか。
ニンニク注射が誕生した経緯について、私も詳細は分かりません。但し一つには、次のようなエピソードが伝えられています。
ある有名なプロスポーツ選手が、六本木あたりのクリニックでビタミンの注射を受けたところ、ニンニクのような独特の匂いを感じた事から、「これはまるでニンニク注射ですね」と語ったという記事が週刊誌に載せられた事で、世の中に知られ始めたそうです。
ただそれはかなり以前、おそらく10年くらい前のエピソードだった模様です。その後も著名人を含め、このような注射を受ける方々が徐々に増えていき、またマスコミ等にも断続的に取り上げられ、ニンニク注射の知名度は上がっていきました。医療機関に勤める職員でさえ、ニンニク注射を受けている人が少なくありません。
そのように有名な「ニンニク注射」とは、いったい何物なのでしょうか。注射を受けようという方からよく聞かれる質問に、「ニンニク注射には何が入っているのですか」とか「ニンニクが中に入っているのですか」などというものがあります。ニンニクの匂いがするのであれば、ニンニクが入っていそうだというのは、ごく自然な連想と言えます。
現実には、ニンニク注射に決まった「レシピ」はありません。ニンニク注射を実施しているクリニックは都市部を中心に多数ありますが、それらの間で統一されたレシピもなければ、取り決められたルールも存在しません。ただクリニックごとに独自に配合した注射に、「○○ニンニク注射」などと命名しているに過ぎないのです。
そのため、あるクリニックでニンニク注射を受けた方が他のクリニックでニンニク注射を受けた場合、「前のクリニックのニンニク注射より効きが悪い」とか、逆に「今度のニンニク注射の方がよく効いた」などという感想を持つ方が少なくありません。統一したレシピがなければ、注射の内容も効果も違ってくるのは当たり前です。
とはいえ一般的な傾向として、注射や点滴に取り組んでいるクリニックの中では、ニンニク注射は一定の位置付けがあるようです。ニンニク注射の本体はクリニックによって差異はあるものの、基本的には「ビタミンB群が主体の注射」です。数あるビタミンB群を主体とする注射や点滴の中で、比較的小ぶりなもの、という立ち位置の医療機関が多くなっています。
例えば蒲田よしのクリニックに於いては、疲労回復系のビタミン注射・点滴として、以下の3つがラインナップされています。
・スーパーにんにく注射 (約50ml)
・パワーアップ点滴 (約100ml)
・エネルギーチャージ点滴 (約200ml)
これらはいずれもビタミンB群とビタミンCを主体とし、抗酸化成分を配合しているのが特徴ですが、栄養素の種類と量によって、大中小という3つのサイズの注射・点滴を用意しているのです。つまりスーパーにんにく注射は、これらの中で「小サイズ」という位置付けです。
ところでニンニク注射は、何故ニンニクの匂いがするのでしょうか。それは未解明の部分があるのですが、一つには我々の「食生活」と関係があります。これに関しては後日、説明いたします・・(続く)