吉野です。こんにちは。ほぼ3ヵ月ぶりのブログ投稿となります。皆さん大変お待たせしました。本格的な寒さとなってきましたが、風邪などひいていませんでしょうか。
私の昔からの悪い癖で、ブログにせよコラムにせよ、書く時は立て続けに書く一方で、一たん途切れると数週間、ひどい時には2~3か月も執筆が止まってしまいます。今回もいつの間にか、約3ヵ月もの日時が経過してしまいました。
今後も気分を新たに、こまめに書いていこうと思いますので、ぜひご期待ください。

さて12月に入り、とても寒い日が続いています。気象庁などから12月は全国的に例年並みか、例年より若干寒いという予報が出ていましたが、実際に予報通りの寒さとなっています。今年は印象としても冬の訪れがかなり早く、秋の長雨の影響もあって、秋らしい季節がとても短かった、と振り返っています。

冬の訪れとともに、風邪やインフルエンザが流行してきています。いろいろな症状の風邪は、秋口から小さい流行を繰り返してきましたが、この寒さで更に増えてきている印象です。
全体に熱の上がらない風邪が主流で、咳が続く、鼻水が止まらない、或いは喉の痛みが辛い、などといった風邪が目立ちます。冬場に限りませんが、このように熱のあまり出ないような風邪が、むしろ総じて治りにくく厄介なものです。1週間、あるいは10日も風邪が治らない、などといった相談が相次いでいます。

それに加えてインフルエンザが流行し始めています。蒲田よしのクリニックのある東京都大田区、あるいはお隣の神奈川県川崎市、横浜市などでも、地域によっては学級閉鎖が起きる程に流行ってきています。当クリニックなどでも、38℃以上の高熱の方がちらほら現れるようになりました。インフルエンザに罹っているかどうか迅速に調べる検査があり、それで陽性と出る方は未だ少ないのですが、今後は増えてきそうな雰囲気です。
インフルエンザを含め、風邪で高熱に苛まれると、本当に辛いものです。体の怠さと節々の痛み、寒気、頭痛、食欲不振などに見舞われ、ひどいと仕事を休まなければならない程です。ただし高熱の出るような風邪は体力さえあれば、むしろあっさりと治ってしまう事も少なくありません。どちらかというと長引きやすいのは前述のように、熱の出ないような風邪の方です。

インフルエンザに関して今年は、少し気になる状況となっています。ニュースなどでも報道されていますが、今シーズンは「ワクチン」がたいへん少ないのです。実際に蒲田よしのクリニックに於いても、ワクチンの希望者は例年と同じくらい多くの方々が訪れて来るのですが、肝心のワクチンが少ないために、大半の方をお断りしているのが実情です。
それでは何故、ワクチンが足りないのでしょうか。ワクチンは前年に流行ったウイルスの型を基に、鶏卵を用いて作られますが、今年の場合は当初、作成が上手くいかず、急きょ別の型を基にして作り直したそうです。そのために作成そのものがたいへん遅れており、その数も少なくなっています。恐らく今シーズンは、本格的な流行までにワクチンの充分な普及が間に合わないのではないでしょうか。

そのような事情から、この冬のインフルエンザの予防に関しては、ワクチンに頼らない方法を模索しなければならないようです。運よく早めにワクチンを打てるかも知れませんが、そうならない可能性も大きいのです。従ってワクチンを打てれば儲けもの、かりに打てなくとも他の方法で何とか予防してみせる、という気構えが必要です。
ワクチン無しでインフルエンザの予防が出来るのか、と不安に感じる方も多いかと思いますが、そのような方法はいくつも存在します。確かにこれさえあれば絶対に予防できる、などという決定的な予防法はこの世に存在しませんが、様々な角度から予防的な取り組みを行なえば、結果的にインフルエンザには罹りにくくなります。

そもそもワクチン自体が、絶対的な予防効果を誇っている代物では決してありません。実際に「ワクチンを打ったのに、インフルエンザに罹った」などという嘆きや小言を、毎週の様に耳にします。もっと著しいのは「ワクチンを打ったのに風邪をひいた」などと文句を言う人です。当然の事ながら、インフルエンザワクチンに風邪の予防効果は全くありません。

風邪の予防効果がないのは当然として、インフルエンザの予防効果でさえ絶対的でないというのは、どのような理由によるのでしょうか。
インフルエンザワクチンは上述のように、前年の流行ウイルスを基に作成されますが、ウイルスの型は毎年少しずつ変化しています。そのためワクチンの効果は年々薄れていく宿命にあります。それを克服するために毎年のように工夫を重ねてワクチンを作りますが、ウイルスも姿かたちを刻々と変化させていく。要するに「イタチごっこ」です。ワクチンによって完璧に予防するという考え方に所詮、無理があるのです。

それではワクチンに頼らずインフルエンザを予防するため、具体的に私たちはどうすれば良いのでしょうか。
そのための方法は幾つもありますが、その一つが「体を温める」事です・・(続く)

蒲田よしのクリニック